N˚002
嵐 敦子さん インタビュー編 第4話
暑さ寒さも厳しいけれど
海・山・里の幸に恵まれた北陸で
「わたしらしく」暮らしている
魅力的な女性に会いに行きました。
最終回は niginigi を始めてから今に至るまでのお話を伺いました。ふたりには暗黒の時代もあったようです。
そして、ちょっぴり甘い恋の話しも?
お店の目の前にある公園でお客さんの子どもとはしゃぐ写真とともにお楽しみください。
第1話「あっちゃん、うさぎみたい」
第2話「沖縄テント生活」
第3話「戦場カメラマンとフェアトレード」

第4話「あっちゃんと、ちかちゃん。」
———niginigiを一緒にやってる、ちかちゃんとは昔からの友だち?
ずっと昔からではないかな。
私、音楽が好きでヒマさえあればライブに行ってるんやけど、そこでちかちゃんと静香ちゃんに出会って。
あるとき、静香ちゃんから電話がかかってきて呼ばれて行ったら「3人でお店やろう!」って。
そのときの私、漠然と大きな夢があって。
———どんな夢ですか?
自分たちで小さな小屋を建てて、そこで子どもたちも含めてみんなでわいわいしながら、
野菜を作ったり、カフェをしたりしたいっていう。
ふたりも同じようなこと考えてたみたいで、じゃあ、それやろう!
って話しになったんやけど、私もちかちゃんも金銭的なことに疎くて。
静香ちゃんは私たちが苦手な経営をやりたいと言ってくれたから、分担する形でniginigi が始まりました。
———最初は「店舗」というスタイルじゃなかったんですよね。
そう。暗黒の時代が2年くらいありました。笑
静香ちゃんの耳の調子が悪くなって治療に専念したいということで、ちかちゃんとふたりになったんやけど、ふたりともゆるい性格で。
お店を持たずに呼ばれたら行くという出張スタイルで2年もよくやってたなーと思う。笑
はじめのころは別の仕事をしながら niginigiをしてたんやけど、これじゃいつまでたってもこのままや!
と、お互い気合いを入れるために仕事を辞めたの。
———潔い!
でも、あんまり現状は変わらなくて。笑
もう本当に貯金が底尽きそうになったとき、「辞めるか、次の展開に進むか。どっちにする?」
って、ちかちゃんと相談して、「ここまできたならもう少しやりたい!」 と。
そう決めたら、運良く店舗が見つかったの!
それが、今のniginigiの場所。
———今までを振り返ると、嵐さんは本当に潔いですね。
潔いんだか、ただ流れにのってきただけなのか…。
私は無計画なんです。笑
意外と自分発信だけでやりたいことやってるように見えてるかもしれないけど、基本スタンスは「誘われたら、のる」。これまでも流れに乗ってきたタイプ。
いま一緒にやってるちかちゃんは主張がはっきりしてるから、私の主張はそれほどなくて、そのバランスがすごくいい!
お互い主張が強すぎたらケンカになるけど、正反対やからうまくやっていけてる気がする。
———「誘われたら、のる」でひどい目に遭う方も少なくないのに、やりたいことができているというのは勘がいい証拠ですね。
昔から、直感しかないってよく言われてました。笑
ニムディエを一緒にやっているリエはヒューマンデザインの先生でもあって、そのリエからも「直感を信じて生きれば大丈夫だよ」と。
(ニムディエの詳しいことは第3話をご覧ください。)
———笑。自分の気持ちにすごく素直でまっすぐな感じがします。
そうでもないこともありますよ。
リエには「情しかない」とも言われていて。
たしかに何かを天秤にかけて選ばなきゃいけないときは自分を犠牲にしがち。
そうやって情に引っ張られるから遠回りばかりしてるって。
でも、ラッキーやから、やりたいことできているけど、情がなければすぐに実現していたこともあったらしい。
———遠回りした感はある?
うーん。
全部いい経験やったと思う!
———そういえば、この前つらいお別れもあったそうですが…。
そんなときに、こんな質問もどうかと思いますが、最近ときめいてますか!
ときめいて・・・・・る!
偶然が重なって…。
でも、またイチから始めるのか…って思うと気が遠くなるけど、知らない人を知ってみるっていいかもしれないよね。
———いいと思います! しかも、偶然が重なるってすごくいいですね!
私、けっこう引き寄せられるの。笑
ずっと会ってない友だちでも、最近どうしてるかな、会いたいなって考えてたら、偶然パッと会えたり。
ちょうど考えてたところだよーみたいな。笑
———磁石みたい。
こわいね。なんかこわいね。笑
———でも、ほら。ダメなものは直感で離すこともできるからね。
沖縄移住のきっかけになったカフェとか。
そうやね!笑
あのあと、ふたりは夜逃げしちゃったみたいで。
すごい借金を負うところやった。
———間一髪!
———Cinq Symphonieの服は初めて着られたそうですが、いかがでしたか?
とっても着心地がよかった!
ニットはちくちくしないし、ボトムは動きやすいし。
かっこいい感じの服装は挑戦したことなかったから、友だちも驚いてたけど、「意外と似合うねー」と。
あと、芸術村でのブーツは、すごく履き心地がよかった!
走り出したくなるくらい!
———実際、飛び回っていましたもんね。笑
Sympaのお店行きます!
お洋服、買いに行こ。笑
———ぜひぜひ!
4回にわたりお送りしてきた、ヴィーガンデリniginigi 嵐敦子さんのこれまで。
いかがでしたか? 嵐さんはまだまだ旅の途中だそうです。
さて、次回からは福井県あわら市でタイ古式マッサージを営む高嶋英巳子さんをご紹介します。
お楽しみに。
取材・文:吉田知奈(あわら市出身)写真:前田 龍央(福井市出身)
第1話「あっちゃん、うさぎみたい」
第2話「沖縄テント生活」
第3話「戦場カメラマンとフェアトレード」